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STEPシリーズ
STEP 感染症STEP 皮膚科
解説

海馬書房が発行する臨床系科目の教科書。定期試験から医師国家試験まで使用することができ、愛用者は多い。他のカンタン教科書に比べて品ぞろえでは群を抜いており、マイナー科もほぼ完ぺきにカバーしている。最新版では、メジャー科目は赤、マイナー科目は緑のカバーで統一されている。

用途としては国家試験や定期試験に適している。自学自習できるほど丁寧な説明で、授業をあまり聞いていなかった場合でも学習を進めることができる。内容量はかなり多く、内科学は全6冊で2000ページであり、下手な成書より詳しい部分も多く見られる。例えば、外科1の脳腫瘍、脳血管性障害などの部分は詳しく、丁寧に解説されている。試験勉強を始める前に通読することで、大まかな理解が得られ、勉強の効率を上げてくれる。

特筆すべきは各単元の終わりにあるまとめ部分「STEP」である。これは、2〜3ページにわたる単元の内容を数行程度で箇条書きしてまとめているものだ。時間がない時はここだけ読めばOKなぐらいにきっちりとポイントを押さえている。一冊につき100〜200程度のSTEPがあるが、試験前の復習にとても役に立つ。

普通の教科書では解剖、生理からスタートするが、本書ではそれを排して、大切な所は各論に織り交ぜつつ解説するという工夫がなされている。 ハリソン内科学などを読むのが理想ではあるがそれでは敷居が高すぎるという医学生に向いている。また、内科シリーズと外科シリーズは対応が見られ、併用すると学習効果が高まるようになっている。

欠点としては、画像やイラストの少なさが挙げられる。臨床科目を学ぶ上では解剖野イラストや病理の写真は必須である。しかし、本シリーズでは解剖図が物足りないため、別の解剖学書を開かなければいけない。せめて疾患を理解するうえで最低限のイラストを載せておいてくれるとありがたい。また、病理図はカラーであってこそ役に立つと思うのだが、本シリーズではほとんど白黒の写真(別ページにカラー掲載されているが使いづらい)であるため、組織の特徴をつかみづらい。
(最新版のステップではページの構成が変わり、カラー写真も多くなった。)


画像

※内分泌・代謝の画像

テキスト中心。画像所見も載っている。


STEPシリーズのデータ

分類 書名 分野 ページ数 出版日 価格 Amazon
メジャー STEP内科1 神経・遺伝・免疫 348 2010/06 5,145円
STEP内科2 感染症・血液 391 2011/03 5,355円
STEP内科3 代謝・内分泌 299 2011/10 4,305円
STEP内科4 腎・呼吸器 425 2005/09 5,565円
STEP内科5 循環器 353 2006/10 5,145円
STEP内科6 消化器・膠原病 442 2006/04 5,670円
STEP外科1 外科総論
脳神経外科
369 2007/12 5,250円
STEP外科2 消化器外科
小児外科
444 2009/11 5,670円
産婦小児 STEP産婦人科1 婦人科 262 2004/10 4,305円
STEP産婦人科2 産科 269 2004/12 4,200円
STEP小児科 小児科 516 2009/03 5,985円
マイナー STEP整形外科 整形外科 464 2009/11 5,250円
STEP泌尿器科 泌尿器科 253 2010/03 4,305円
STEP皮膚科 皮膚科 384 2010/04 6,300円
STEP耳鼻咽喉科 耳鼻咽喉科 226 2008/09 4,305円
STEP眼科 眼科 223 2011/02 4,200円
STEP麻酔科 麻酔科 232 2008/06 3,990円
STEP放射線科 放射線科 418 2011/02 5,985円
STEP精神科 精神科   2009/07 4,410円
[医学生の教科書]