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TOP微生物学の教科書微生物学250ポイント
微生物学250ポイント
微生物学250ポイント
解説

解説書ではなく、一問一答形式の問題集。細菌学、真菌学、ウイルス学の分野別にそれぞれ総論・各論について解説がなされている。250ポイントというと、微生物学全体の分量からすると少ないように感じるが、総論部分はほぼ網羅できている。掲載されている文章は、解説ではなくて解答なので、試験でそのまま記述できるのがありがたい。総論部分の内容は他の教科書にも劣らないのではないだろうか。ウイルスのDNA複製、タンパク合成過程は、ウイルスの核酸がDNAかRNAか、mRNA活性の有無によって複雑に変わるが、図付きでかなりわかりやすかった。ただ、個々の細菌やウイルスの解説となると他の教科書に見劣りしてしまう。メジャーなものは掲載してあるが、マイナーなものは解説がない。例えば、ハンタウイルスに関しては、感染症の分類の際に少し出てくるだけである。そのあたりをきっちりと勉強したい方は、標準微生物学等が必要になってくる。

大学の教科書は、特に基礎科目のうちは大学受験のような問題集がなくてアウトプットの練習に苦労してしまう。しかし、この250ポイントがを使うことで効率のよい暗記チェックが可能となる。文章もコンパクトにまとまっており、空いた時間を有効活用できる良い本である。他の教科書と比べても簡単に通読することができ、要点の確認や体系的な把握をしたい人にとって役に立つ一冊である。試験対策にも是非とも使いたい。


その他情報

標準微生物学戸田新細菌学で全体の知識を仕入れて微生物学250ポイントで最終チェックを行う。


微生物学250ポイントのデータ

著者 ページ数 出版社 出版日 価格
今西二郎 (著) 330 金芳堂 2010/03 3,570円

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